有料老人ホーム・介護施設の探し方、選び方のポイント
現在、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などの介護施設には、さまざまな形があります。その中から、あなたの老後を豊かに送れるような「老人ホーム・介護施設を選ぶ」ことが可能になってきています。
全国に数多くある有料老人ホームや介護施設の中から、自分に合った施設を選ぶには大変な労力が必要になります。情報が多いだけに、ただインターネットなどの情報を見ていてもなかなか決められないことでしょう。
ここでは、「ここに入居してよかった!」と思っていただけるように、有料老人ホーム・介護施設を選ぶにあたってポイントとなるような情報をご紹介します。
地域の絞り込み
あなたの住みたい地域はどこですか?
まずは、自分が住みたい地域について考えてみましょう。
たとえば、幼いころから住んでいて慣れ親しんだ場所がよい、安心なので子どもの近くに住みたい、兄妹や仲の良い友人が来やすい駅がよいといった希望を書き出してみましょう。
家族ともよく話し合ってみるとよいでしょう。
肝心な費用
毎月どれくらいかかるのだろう?
毎月、どれくらいの費用を支払うことができるかを計算しましょう。
その際、施設に払う費用や生活費だけでなく、年に何回は温泉に行きたい、旅行にも出かけたいなど、施設に入居しても自宅で生活するのと同じように楽しむための費用も考えましょう。
また、年齢を重ねると病気になって治療費がかかることも考えておく必要があります。 費用がおおよそいくらかかるかを計算したら、今度は、現在の資産や年金などを計算して、支払うことができるかを考えます。 持ち家やマンションなどを売却することで入居一時金にあてることもできるでしょう。 会計や金融のプロに将来のお金のことを相談するのもよい方法です。
情報の収集
だんだんと絞り込む!
だいたいの入居希望地域と予算が決まったら、いよいよ施設に関する情報収集です。
1.インターネットや地域包括支援センターを利用して、希望施設を絞り込む。友人や知人から話を聞いたりするのもおすすめ。
2.有料老人ホームや介護施設に直接問い合わせて、パンフレットや資料を送ってもらう。問い合わせたときに、施設側の対応に留意して、覚えておく。
3.パンフレットや資料で内容を細かく確認して、不明点は電話で問い合わせる。
施設の見学
4つのステップ
希望する施設をある程度絞れたら、実際に見学をしてみましょう。家族にいっしょに行ってもらうのがおすすめです。 駅からの道のりや周辺の環境、施設の雰囲気や働いているスタッフの様子なども見ることができるので、とても役に立つはずです。
1.あらかじめ予約を入れて、当日、施設の説明をしてもらうよう依頼しましょう。
2.見学時に、趣味や病気、生活にあたって心配なことや不安なこと、入居後にやりたいことなど、自分の希望をなるべく具体的に伝えましょう。施設によっては昼食を出してくれたり、イベントを見学できたりする場合もあります。
3. 1件だけ見学して決めてしまわないで、いくつかの施設を見学することをおすすめします。でも、あまり多すぎると混乱するので、1日2件程度に留め、帰宅したら、その日のことを記録して整理しておきましょう。それから、家族などに相談しましょう。
4.ここに決めようと思えたら、体験入居をして最終判断をします。
有料老人ホーム・介護施設を選ぶのは慎重に、できるだけ元気なうちに!
このように、自分に合った有料老人ホームや介護施設を決めるには結構なエネルギーが要ります。
それだけに、体調が悪くなったりして人任せで決めなければならない状態になってから入居することにならないよう、健康で動き回れるうちに探しておくのが得策です。
①仮申し込み
空いている部屋を選んで仮申し込みをします。
たとえば、「別の施設も見学してから決めたい」場合や「現在入院中で、退院後に施設に入居したい」場合などに仮申し込みをして入居を希望する部屋を仮押さえします。
仮押さえ期間は施設や状況により異なりますが、だいたい1週間から2週間程度です。
施設はその間、部屋を空けていてくれているので、入居申込書類の準備や事前面談スケジュールなどを決めておきましょう。
②入居申込書類の準備と提出
・利用申込書
・介護保険被保険者証のコピー
・健康保険証(75歳以上の方は後期高齢者医療被保険者証)のコピー
・健康診断書(※)
・診療情報提供書(※)
・日常生活動作(ADL)調査票
などの準備が必要です。
※健康診断書や診療情報提供書は医師に書いてもらわなければならないので、すぐに用意できるわけではありません。入居を決めたら早めに予約をして診察を受けましょう。
入院中の場合は、病院のケースワーカーや看護師に早めに申し出て、主治医に依頼します。また、この他にも入居予定の施設に所定の用紙がある場合には取り寄せておきましょう。
③事前面談
入居する本人の身体の状態や、どのような暮らしを希望しているかについて、施設の担当者や管理者が確認するために事前面談が行われます。 病状のことや日ごろのケアのこと、身元保証人のことなどを施設から尋ねられたら、率直に相談しましょう。 要介護者の場合は担当ケアマネージャーが同席する場合もあります。 本人が入院しているケースでは、たいていの場合施設の担当者が病院に出向いて、看護師やケースワーカーに病状や入院中の様子を聞きます。
④審査
提出された書類や事前面談を受けて、施設内で審査が行われます。 書類や面談で特に問題がなければスムーズに通ります。 審査の内容は、入居後にトラブルにならないように、急変時すぐに来てもらえる家族がいるか、病状や日常のケアで問題となることはないか、費用の支払い、身元保証人のことなどを施設側が確認します。
⑤体験入居
契約をする前に体験入居をして、自分に合う施設かどうかを最終的に確認します。 実際に施設で生活をして、スタッフの対応、食事、入浴、施設の設備、開催イベント、レクリエーションの種類、雰囲気などを確認します。 看護やリハビリなどのケアについても忘れずに見ておきましょう。併せて、将来生活をともにすることになる、入居されている方の様子もよく見ておきましょう。
⑥最終確認
体験入居が終わって入居する施設を決めたら、契約をする前に契約書や重要事項説明書などの内容をよく確認します。 書いてある言葉の意味が分からない場合は、遠慮をしないで質問してください。 開設日や職員体制、設備など細かい部分までしっかりと確認をしておくことが大切です。 特に、費用のことなどは重要です。入居一時金の償却期間や返還金についても、施設によって違います。 また、管理費、光熱費、家賃など毎月の費用、おむつ代、消耗品や日用品のこと、レクリエーションの負担金など、細かいところまで確認して、理解できるまで質問しましょう。 あいまいなまま契約してしまうと入居後のトラブルの元になります。対応のよい施設は、分かるまで丁寧にきちんと何回でも説明してくれます。
⑦契約・入居
契約をして入居が決まったら、入居する日までに準備するものや、当日のスケジュールなどを確認します。
「重要事項説明書」は、契約前に説明することが法律で義務づけられている、大変重要な書類です。所定の記載事項に基づき施設の特徴などが詳細に書かれています。 「重要事項説明書」は、各施設から直接取り寄せたり、ホームページ上で公開されているデータを閲覧するなどして確認できます。 また、自治体によっては、管轄地区の有料老人ホームの重要項目説明書を、一覧で見られるようにホームページに掲載しているところもあります。 「重要事項説明書」は、施設選びの最初の段階でしっかりと目を通すようにしましょう。 できれば、見学や体験入居の前に一読しておくことをおすすめします。ここでは、見るべきポイントを解説していきます。
「重要事項説明書」の基本項目はおおむね次のとおりです。
※各項目の名称は自治体や施設によって異なる場合があります。
参考:「有料老人ホームの設置運営標準指針について」
実際の「重要事項説明書」は、表や数字の羅列で情報量が多いのですが、次のようなポイントを押さえて読むと、その施設の充実度を見定めることができるでしょう。
医療連携の内容
持病があり通院している場合は、問題がなければ契約後は施設と提携している医療機関に変更することになります。
協力医療機関の診療科目は、「内科」のほか「眼科」や「耳鼻咽喉科」、「皮膚科」、「整形外科」などがあると安心です。
「歯科」も重要ですが、施設によっては月に何回か歯科医が往診に来てくれるところもあります。
提携先が総合病院で距離が離れている場合は、場所や交通の便なども確認しておいたほうがよいでしょう。
入居に関する要件
入居者の条件や、事業者からの契約解除、入居者からの契約解除、体験入居の期間と費用などが記載されています。
特に、施設側から契約を解除される条件について確認しておきましょう。
退去を求められる例としては、病気をして医療依存度が高くなったり、認知症が進行したりした場合や、利用料の滞納、運営会社の倒産などが挙げられます。
また、「重要事項説明書」で具体的な内容が示されていないこともありますので、過去の事例などを施設の人に聞いてみてもよいでしょう。
職員体制
「職員配置比率」や「看護職員及び介護職員1人当たり(常勤換算)の利用者数」と書かれた項目に着目してください。
厚生労働省が定めている「要介護者:介護・看護職員」の最低基準は「3:1」
つまり、「3人の要介護者を1人以上の介護職員や看護職員で看る」ということです。
しかし、これはあくまで最低限の人数です。
「2:1」「1.5:1」と介護するスタッフの人数が増えれば、より手厚い介護を期待できるということになります。
医療ケアを重視するのであれば、看護師の勤務体制も重要です。
日中に看護師が常駐している施設は多いですが、常勤か非常勤か、夜勤の看護体制、勤務時間や人数なども確認しておきましょう。
看護師が24時間常駐する施設は、その分利用料も高額になります。
利用料金
お金のことは書面で確認しておくと安心です。
入居一時金については、金額や支払い方式、償却期間の起算日、返還金の算定方法などが書かれています。
償却期間の年数や入居時に償却される比率など、具体的な金額の記載がなければ、遠慮せず施設に直接問い合わせてみましょう。
また、月額利用料の項目には、総額、内訳、支払い方法などが書かれています。
この項目から、月々の支払いの具体的なイメージが湧き、逆に月額利用料に含まれていない項目も把握することができます。
介護保険サービスの自己負担額についても、自分の要介護度と照らし合わせて確認しておきましょう。
介護保険外のサービス内容や料金、料金表に明示されていないサービスや介護用品などの料金
提携以外の病院の送迎のことなどは、施設によって違いがあります。
費用に関しては契約後のトラブルになりやすいので、念入りに確認をしておきましょう。
入居者の状況
その施設の入居者数、性別、介護度、平均年齢などの情報が書かれています。
老人ホームの採算ラインは、入居率(定員に対する入居者数)80%以上と言われています。
開設して1年程度の新しい施設では入居率が低くても仕方ありませんが、設立して何年も経つ施設で常に入居率が低いのは
経営の安定性に問題があるかもしれません。
ただし、立地や料金の条件も絡んできますので、事業主が複数の施設を運営している場合は
系列施設の入居率もチェックしてみるとよいでしょう。
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老人ホームを探すのは、大抵の人は初めての経験だと思います。
わからない事ばかりで不安なのが当たり前です。
一つ一つ理解していくことで、安心・納得できる施設が見つかります。
理解を深めてもらえるようにアドバイスしていくことが、私たちプロの仕事です。
一緒に情報整理して、一緒に考えていきましょう!
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